心不全は高血圧等を基礎疾患とし、末梢に必要な血 液を送り出すことが不可能となった臨床症候群である。本研究は、タンパク質をコードしないRNA(non-coding RNA) に着目し、心不全発症の分子生物学的機構の解明を行う研究であった。肥満や2型糖尿病は心不全の発症を増加させるが、本研究では、心筋細胞特異的なnon-coding RNA欠損マウスを用いて、non-coding RNAの一種であるmiR-451が、肥満や2型糖尿病によって引き起こされる心肥大の増悪因子であることを解明した。 また、心不全によって誘導される長鎖non-coding RNAの機能解析も行い、興味深い結果も得ている。
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