慢性腎臓病(CKD)合併高血圧は治療抵抗性で、交感神経活動亢進の関与が大きい。治療抵抗性高血圧に対し腎除神経術(RDN)の有効性が報告され、今回CKD合併高血圧モデル動物(Nx)を用いRDNの効果、機序を検討した。 NxにRDN施行後降圧効果を認め、交感神経活動も低下した。脳内の視床下部室傍核(PVN)へ抑制性アミノ酸(GABA)受容体遮断薬微量投与実験を行い、Nxで減弱したPVNへの抑制性入力が、RDN施行後に再増強していることを観察した。 CKD合併高血圧に対するRDNにより降圧反応を認め、その機序にPVNへの抑制性入力増強作用が示唆された。
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