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2015 年度 実績報告書

Sirt7による脂質ラフト制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26860575
研究機関熊本大学

研究代表者

荒木 智  熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (20706717)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードSirt7 / 線維芽細胞 / TGF / 心筋梗塞
研究実績の概要

平成26年度にSirt7ノックアウトマウスは心筋梗塞後の線維化が減弱することにより心破裂が増加すること、またSirt7の減少は線維化の主要な制御機構であるTGFβシグナルを減弱することを見出した。
平成27年度にはTGFβシグナルに注目し、Sirt7による線維化制御の詳細なメカニズムの解析を行った。心臓線維芽細胞を用いた検討ではSirt7の欠乏によりTGFβ1刺激により活性化されるcanonicalおよびnon-canonical pathwayともに減弱していたことから、TGFβ受容体にSirt7が関与していると考えられた。さらに検討を進め、Sirt7欠乏はTGFβ受容体の分解亢進をきたすことを見出した。またTGFβ受容体はプロテアソームによる分解制御を受けることが報告されていたが、我々は新たにTGF受容体がオートファジーによる分解制御も受けていることを見出した。Sirt7はmTORと結合することによりオートファジーを抑制しており、Sirt7の欠乏はオートファジーを亢進し、その結果TGFβ受容体の分解が進むことを見出した。
Sirt7はTGFβ受容体の分解を調整することにより線維芽細胞の活性化や、急性心梗塞後の創傷治癒に必須の分子であることを明らかにした。TGFβ刺激は線維化のみならず、癌の進展にも強い関与があり、これらの結果は新しい治療標的の同定・開発につながる可能性を有している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Sirt7 Contributes to Myocardial Tissue Repair by Maintaining Transforming Growth Factor-β Signaling Pathway2015

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Araki, Yasuhiro Izumiya, Taku Rokutanda, Alessandro Ianni, Shinsuke Hanatani, Yuichi Kimura, Yoshiro Onoue, Takafumi Senokuchi, Tatsuya Yoshizawa, Osamu Yasuda, Norimichi Koitabashi, Masahiko Kurabayashi, Thomas Braun, Eva Bober, Kazuya Yamagata, Hisao Ogawa
    • 雑誌名

      Circulation

      巻: 132 ページ: 1081-1093

    • DOI

      DOI: 10.1161/CIRCULATIONAHA.114.014821

    • 査読あり

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公開日: 2017-01-06  

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