近年、生活習慣病の増加を背景とする血栓症患者が増加している。本研究では自然炎症経路の1つであり生活習慣病とも関連するNLRP3インフラマソームが血栓症で重要な役割を持つと予想しその役割の解明を試みた。マウス血栓症モデルによる解析を行ったところ、野生型に比べNLRP3インフラマソーム構成分子の1つであるASCを欠損した場合のみ病態が悪化することが判明した。またその原因としてASC-KOマウス由来の血小板ではWTに比べP-selectinの活性化が有意に増加することが判明した。今後ASCの制御により血栓症の新たな治療法の開発が期待される。
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