研究課題
平成26年度、下記について研究実施計画にのっとり実施した。1)疫学調査のために、失神を主訴に来院された患者の前向き登録を開始、2)登録症例についての背景、診断根拠、治療およびその効果について順次評価を行った。症例登録については、当初の予定通り登録することができており、今後経過観察による予後評価、治療効果判定、リスク指標の解析を行う予定である。各評価項目についての検討では、神経内科、救急医学科との連携の上で、十分な検討を行うことができた。反射性失神を中心に、不整脈による失神など特徴的な症例については、主たる研究にあわせ、個別に詳細な検討を行った。当初、本研究の問題点として挙げていた、対象症例数が少ないことが考えられたため、疫学調査の観点から、一般就労者に対するアンケート調査を追加評価した。引き続き登録を加え、一般就労者における失神について、本邦におけるエビデンスを確立したいと考えている。
2: おおむね順調に進展している
平成26年度は症例を前向きに登録する予定であった。これについて、当初計画していた予定数を上回る登録が可能であったため、おおむね順調に進展していると判断した。自動車事故症例については当初から、登録数が限られると考えられていたため、特別遅延しているとは考えていない。さらに、一般就労者についての登録を開始することができており、研究全般として順調な進展であると判断した。
本研究課題の今後の推進方策としては、平成26年度に立案した研究がおおむね順調に達成できたことから、平成27年度では当初予定していた研究を計画書に基づき着実に行っていく。具体的には、平成27年度では、登録症例を引き続き重ねるとともに、一年以上の経過観察が可能になった症例について、随時転帰を評価する予定である。また、症状の再発が認められた場合に、追加評価を行う予定である。自動車事故症例の登録について、他診療科と再度協議し、適切に登録できるように努める。一般就労者に対する疫学調査について、同様に登録症例を重ね、背景因子や状況、症状など詳細な評価を行う予定である。予算に見合った形で研究を進めている。平成26年度の未使用額があるが、これは検査用機材の購入および結果の公表に対する予算であったため、平成27年度には積極的に得られた結果を国内、国外の学会に参加し、積極的に発表を予定しており、これを中心に費用をあてる予定である。
予算に見合った形で研究を進めている。平成26年度の未使用額があるが、これはデータ解析用コンピュータ、検査用機材の購入および結果の公表に対する予算であった。この機材について購入が遅れたこと、検討結果を公表するまでにデータの蓄積が至らなかったためである。
平成26年度の検査用機材の購入および結果の公表に対する予算であったため、遅延した購入予定物品についてはこれを予定通り購入する。平成27年度には積極的に得られた結果を国内、国外の学会に参加し、積極的に発表を予定しており、これを中心に費用をあてる予定である。また、消耗品の購入、データ解析に伴う人件費に当てる予定である。
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Journal of Arrhythmia.
巻: なし
http://dx.doi.org/10.1016/j.joa.2014.12.001
巻: 30 ページ: 111-114