研究課題
前年度の細胞レベルでの解析から、Hic-5欠損により細胞外マトリックス(コラーゲン、エラスチン等)、マトリックスメタロプロデアーゼ(MMP2)の発現量が抑制されることが明らかとなった。今年度はこのHic-5による遺伝子発現制御メカニズムに関して、分子生物学的解析を行った。これまでの知見に基づき核での機能および細胞内シグナル経路を介したメカニズムの両方を想定に入れ実験を行った。Hic-5は直接核内へ移行し遺伝子発現を誘導することが報告されている。さらにHic-5は核内で遺伝子発現を誘導する際、転写co-activatorとしての機能を持つことが知られているため、本研究においてコラーゲン、エラスチン、MMP2などの遺伝子上流を持つluciferase reporter(deletion およびpoint mutants)を作製しHic-5への応答を検討した。Hic-5応答へのコンセンサス配列の同定にはさらなる検討が必要である。平行してHic-5がMKK4-JNK2やSMAD経路を介して間接的にこれらの遺伝子発現を制御する可能性について検討したところ、Hic-5がSMAD経路を介してこれらの遺伝子発現を制御するという予備的な結果が得られた。
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http://www10.showa-u.ac.jp/~biochem/Biochem/Biochem_top.html