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2015 年度 実績報告書

気道炎症におけるホスホリパーゼCεの役割

研究課題

研究課題/領域番号 26860607
研究機関神戸大学

研究代表者

永野 達也  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 特命助教 (80624684)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードPLCε / 肺線維症
研究実績の概要

ホスホリパーゼCε(PLCε)は低分子量GTP 蛋白質Ras/Rap の標的タンパク質で、非免疫細胞に高発現しており、ヘルパーT細胞2型の気道炎症において重要な役割を果たしていることを報告してきた。近年、肺線維症の病態として、ヘルパーT細胞2型の免疫応答が線維化関連のサイトカインの分泌を介して肺の線維化に促進的に作用することが報告されている。そこで、本研究では、PLCεの遺伝子改変マウスとブレオマイシン誘導性肺線維症モデルを用いて、肺の線維化におけるPLCεの役割を明らかにすることを目的に解析を行った。まず、PLCεの遺伝子型の肺線維症の表現型に与える影響を調べるために、ブレオマイシン誘導性肺線維症マウスモデルを作成し、ブレオマイシン投与後21日目に肺組織を取り出し、病理組織学的に解析を行ったところ、PLCε欠損マウスでは、炎症細胞の浸潤やコラーゲンの沈着が著明に抑制されていることを明らかにした。また、PLCεの欠損により、ブレオマイシン投与後7日目の気管支肺胞洗浄液中の好中球やリンパ球の増加が抑制されることが明らかとなった。以上より、PLCεは好中球やリンパ球を介する肺線維症の形成に重要な役割を果たしていることが示唆された。今後の予定として気管支肺胞洗浄液中のヘルパーT細胞2型のサイトカインをELISAで定量し、ヘルパーT細胞2型の免疫応答の関与を明らかにすること、上皮からの炎症性サイトカインの産生に与えるPLCεの影響を明らかにすること、PLCεの過剰発現マウスを導入して表現型の解析を行うことなどの実験を継続して行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 急性呼吸窮迫症候群におけるホスホリパーゼCεの役割2016

    • 著者名/発表者名
      梅澤佳乃子、永野達也、小林和幸、田村大介、西村春佳、西村善博
    • 学会等名
      第56回日本呼吸器学会学術講演会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2016-04-09

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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