近年我々はKLHL3-Cullin3複合体によるWNKキナーゼ分解が塩分再吸収に重要であることを示した。またインスリン-PI3K-AktシグナルはWNKを制御するがその機序は不明だった。このため質量分析を用いてKLHL3のリン酸化部位を検索し、KLHL3 S433が同定された。S433リン酸化はKLHL3とWNK4の結合を障害していた。キナーゼアッセイではAktはS433をリン酸化した。培養細胞ではインスリン刺激でS433リン酸化が亢進した。以上からAktによるKLHL3リン酸化がWNK4との結合を制御することが示された。これはインスリンによるWNK制御のメカニズムの1つと考えられた。
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