今回の研究で、尿酸腎症マウスモデルにおいて、近位尿細管特異的オートファジー不全マウスでは、NLRP3インフラマソームがより活性化されていること、マクロファージの浸潤や線維化がより増悪していることが分かった。また、in vitroの研究では、オートファジー欠損尿細管細胞において、高濃度の尿酸下での活性酸素の産生がより増加していること、リソソーム膜の透過性亢進がより起こっていることを示した。これらの結果より、オートファジーが、活性酸素やリソソーム傷害を抑制することによって、尿酸腎症に対抗していると考えられた。オートファジー活性化が尿酸腎症の有望な治療戦略となる可能性がある。
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