申請者は、細菌自身が有する自家蛍光を直接検出することで、染色などの前処理を一切必要とせずに水環境中の細菌を検出する技術を開発した。この新規リアルタイム細菌検出技術を腎不全患者の治療に用いられる人工透析液中の細菌検出に利用し、インラインにて細菌をリアルタイムにモニタリングすることが可能であるかを検証した。 結果、培養細菌数との相関は良好であり、蛍光顕微鏡下で計数した細菌数と近似値を示した。また、長期使用下でも精度よく細菌が検出されることが確認され、本研究により、当該新規リアルタイム細菌検出技術は、人工透析液製造過程における微生物検出に十分に応用可能であることが示された。
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