ミネラルコルチコイド受容体(MR)を介した高血圧発症の分子機序を解明するため、LC/MS-MS法を用いて新規MR相互作用因子の探索を行い、その中の候補因子Evi-1の解析を行った。Evi-1はヒストンメチル化活性を有するSETドメインを分子内に持ち、全長のEvi-1cはMR転写を抑制性に制御する一方、SETドメインを欠くもう1つのアイソフォームであるEvi-1aはdominant negativeとして作用し、両者の比率がMR転写活性を調節していることが示唆された。GWASにおいて高血圧発症との関係が示されているSNPタイプとこの発現比率の関係性については、今後の検討課題である。
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