• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

ミトコンドリアの恒常性維持を基盤としたサーチュインの糖尿病腎症に対する意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26860651
研究機関金沢医科大学

研究代表者

渡邉 愛 (竹田愛)  金沢医科大学, 医学部, 助教 (70625722)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード糖尿病腎症 / Sirt3 / 酸化ストレス / CD38 / オートファジー
研究実績の概要

2型糖尿病(Zucker diabetic fatty (fa/fa):ZDF)ラット(DM)と非糖尿病(Zucker Lean:ZL)ラット(Cont)(27週齢雄)における、HbA1c値、 腎重量、 尿アルブミン(UALB)/L-FABP(LFAB)排泄量、 血漿シスタチンC値(CysC)、腎線維化:マッソントリクローム染色・3型コラーゲンmRNA発現、 尿細管細胞障害:Kim1免疫組織化学(IHC)/mRNA発現、 炎症性変異:CD68 IHC/mRNA発現、IL6・TNFα mRNA発現、 Mt酸化ストレス・Sirt3関連:尿中およびMtDNA中8-OHdG、Mn-SOD/IDH2発現・アセチル化、Sirt3、CD38発現、 オートファジー/Mt恒常性関連:p62、DRP1発現、近位尿細管(PTEC)におけるMtの形態(電顕)を評価した。その結果、HbA1c、腎重量、UALB/LFAB/尿中8-OHdG排泄量、CysC、腎線維化/尿細管障害/炎症はCont群と比べてDM群で有意に上昇していた。またDM群ではCont群と比較してMt酸化ストレスの増強およびオートファジーの低下とMt分裂・融合バランスの不均衡、Mt形態異常をみとめた。さらにDM群ではCD38の発現増加がみられ、NAD+消費の亢進からSirt3活性低下に関連している可能性が示唆された。また高ブドウ糖濃度(540mg/dl)培養下ヒトPTEC株(HK2)においてもMn-SOD/IDH2発現/アセチル化、CD38発現の増加がみられた。以上より2型糖尿病腎PTECでは、NAD+消費の亢進に起因するSirt3機能の低下がMt酸化ストレスの増強に寄与しており、さらにMt分裂増加とオートファジー機能の低下の結果、Mt恒常性の破綻が生じ、腎症の発症・進展に関与している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Sirt3機能低下は糖尿病腎近位尿細管におけるミトコンドリア酸化ストレスの増2017

    • 著者名/発表者名
      小倉慶雄、北田宗弘、鈴木妙子、門野至、渡邊愛、古家大祐
    • 学会等名
      第60回日本糖尿病学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2017-05-18 – 2017-05-20

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi