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2015 年度 実績報告書

iPS細胞を用いた孤発性パーキンソン病の病態解明と標的分子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 26860666
研究機関京都大学

研究代表者

山門 穂高  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10378771)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードパーキンソン病
研究実績の概要

前年度に引き続きiPS細胞の遺伝子修復によるisogenic control/mutant作製について、pilot studyを行った。CRISPR/Cas9によるゲノム編集のため、L444をtargetとしたが、HEK細胞でもゲノム編集率は10%弱と予想より低確率であった。その後同部位に対しては、iPS細胞を用いた場合1/200程度の効率であるとの報告がなされ、個体差・遺伝的バックグラウンドの解消の手段として、①多数例のGBA変異患者を対象とすること、②ドパミン神経への分化の程度をそろえて均一なドパミン細胞集団を解析すること、とした。
①に対して、GBA遺伝子のシークエンスを引き続き行い、複数名のGBA変異患者を同定した。なかでも、c.1447_1466 delinsTG変異はPDにおけるGBA変異としては新規の変異であった。これらより計5系統以上のiPS細胞を樹立した。②に関して、ドパミン前駆細胞の細胞表面に発現するcorinに注目してsortingを行い、70-80%程度までcorin陽性細胞を濃縮することが可能であったが、corinの発現率に個体差があること、また細胞数が10%以下に減少すること、その後の成熟ドパミン細胞の段階で完全には分化がそろうわけではないことが判明した。また、分化の程度を揃えて分化ドパミン細胞の正確な比較を行う必要があるが、この点に関しても従来のcorinによるsortingは、細胞移植には有効であるが、疾患研究には不十分と考えられる。
近年、細胞内の複数のmiRNA活性の違いを定量的に感知することで、分化した細胞の同定や分離の精度を90%程度まで高めることができる技術が開発されており、分化ドパミン細胞に適応することでこれらの問題を克服できる可能性がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Viable neuronopathic Gaucher disease model in Medaka (Oryzias latipes) displays axonal accumulation of alpha-synuclein.2015

    • 著者名/発表者名
      Uemura N, Koike M, Ansai S, Kinoshita M, Ishikawa-Fujiwara T, Matsui H, Naruse K, Sakamoto N, Uchiyama Y, Todo T, Takeda S, Yamakado H, Takahashi R.
    • 雑誌名

      PLoS Genetics

      巻: 11 ページ: e1005065

    • DOI

      10.1371/journal.pgen.1005065

    • 査読あり
  • [学会発表] Two cases of Parkinson’s disease with GBA heterozygous mutation(c.1447_1466delinsTG)2015

    • 著者名/発表者名
      陣上直人、山下博史、山門穂高、他
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-10-14 – 2015-10-17
  • [学会発表] GBA1ノックアウトメダカの病態におけるGBA2の関与2015

    • 著者名/発表者名
      中西 悦郎 、上村 紀仁、秋山 央子 、木下 政人、山門 穂高、武田 俊一、平林 義雄、高橋 良輔
    • 学会等名
      Neuroscience 2015
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2015-07-28 – 2015-07-31

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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