FAP患者心臓の剖検組織ではコントロールと比較して、マクロファージの減少を認めており、特に抗炎症作用が強いと考えられているM2マクロファージの減少を認めた。一方でFAP患者の血清では、炎症性サイトカインIL-6の増加を認めており、FAPにおいて慢性的な炎症が生じ、様々な臓器障害を引き起こしている可能性がある。今回の研究では、iPS細胞からマクロファージを分化誘導、野生型および変異型のトランスサイレチン(TTR)と共培養するとTTRに対して強い貪食作用を示した。iPS細胞由来のM2マクロファージを分化誘導、FAP患者体内で増加させることが治療となる可能性がある。
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