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2015 年度 実施状況報告書

認知症症状に潜む時間要素の解明―時間認知の神経心理学の視点から―

研究課題

研究課題/領域番号 26860677
研究機関昭和大学

研究代表者

四郎丸 あずさ (杉本あずさ)  昭和大学, 医学部, 助教 (10726532)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード時間認知 / 心的時間 / アルツハイマー病 / 認知症 / 神経心理学
研究実績の概要

本研究は、アルツハイマー病を中心とした認知症患者の各主症状における時間的要素の障害を解明することを目的にしている。具体的には、認知症患者における時間感覚の障害について、その認知的要因と神経基盤を検討し、各種認知症症状と時間間隔の障害の関連を探索する。そのため、時間認知課題成績と種々の神経心理学的指標との相関を分析する。また、時間認知成績と脳局所体積の相関を分析し、時間認知の神経基盤を検証する。
平成27年度は、データの分析を進めた。(データとしては、被験者16人に対して、主観的時間感覚と認知症症状の関連を探索する半構造化インタビューを平成26年度に行った)。
インタビューの分析にはグラウンデッド・セオリー法を用いた。グラウンデッド・セオリー法は、データに根ざした理論を構築することを目的とする。この理論とは、データを説明する理論概念(カテゴリー)とカテゴリー間の関係の説明からなる。そのため、グラウンデッド・セオリー法では、人々がどのように世界を体験し、主観的現実を作り出しているかということに注目して明らかにすることができる。グラウンデッド・セオリー法は質的研究の一方法であるが、質的研究は、先行研究が少ないとき、それまで見落とされていた現象の特徴を浮き彫りにし、その概念を定義する理論構築に役立ち、また人が自分の体験からどのように意味を作り出すのかということを理解するために役立つ。
平成27年度は分析結果の発表や、他のデータと関連させる発展には至らなかったため、平成28年度に延長した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究代表者が出産したため、平成27年度は当初の予定に比して研究が遅延し、学会発表などにも至らなかった。

今後の研究の推進方策

本年度はデータ分析を完成させ、また関連する研究の成果を参照して考察を発展させ、公表を予定していく。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者の妊娠・出産により、研究の遂行が遅延したこと、また遠方の学会発表、特に国際学会への参加を予定することが困難になった。

次年度使用額の使用計画

研究実施を一年延長し、継続して推進する。また、学会発表における旅費として予定した予算に関しては、雑誌投稿における英文校正や投稿料、掲載料での使用を考慮している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] パーキンソン病・アルツハイマー病における時間認知障害2015

    • 著者名/発表者名
      本間元康、黒田岳志、二村明徳、杉本あずさ、河村満
    • 雑誌名

      BRAIN and NERVE

      巻: 67 ページ: 297-302

    • DOI

      10.11477/mf.1416200135

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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