糖尿病罹患者を多数有する家系にて、全エクソンシーケンス(WES)を行い発症原因遺伝子変異を同定することを目的とした。家系内糖尿病罹患者および非罹患者につきゲノムDNAのWESを行い、罹患者に共通し非罹患者にみられず、一般人口において稀な遺伝子変異を絞り込んだ。結果、タンパクアミノ酸配列変化を伴う塩基配列変化は439検出され、SNPデータベースおよび105名の一般非罹患者におけるアレル頻度検討にて1%未満であったのは16個であった。このうち糖尿病との関連がすでに示唆されている遺伝子であるARHGEF11遺伝子のR608H変異について、家系における発症原因である可能性が高いと考えた。
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