成長ホルモン(GH)やプロラクチン(PRL)などの下垂体ホルモン分泌異常を伴う病態では、卵巣機能障害や不妊症などの生殖内分泌機能への影響が認められる。GH/IGF-1を取り巻く因子として今回我々はメラトニンに着目した。メラトニン受容体はGnRH神経や卵巣に発現しており、生殖内分泌系に影響していると示唆されているが、その詳細は未だ不明である。ラット顆粒膜細胞においてBMP-6を用いて、メラトニンの卵巣機能への影響について検討を行った。検討の結果、メラトニンは卵巣顆粒膜細胞において、BMP-6シグナルに拮抗することでプロゲステロンの合成維持に寄与するという新たな作用機序が明らかとなった。
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