ヒト破骨細胞前駆細胞は、D1~D5ドパミン受容体を発現しており、ドパミン及びD2受容体細動薬添加により、成熟破骨細胞は有意に減少させ、RANKL依存性のcathepsin Kの発現を有意に抑制し、象牙切片上の骨吸収窩面積を減少させた。さらに、細胞内cAMP濃度、c-Fosの発現及び破骨細胞前駆細胞核内への移行、NFATc1の発現を抑制した。ドパミン受容体D2様受容体シグナルは細胞内cAMP濃度の低下とともに、c-Fos及びNFATc1の発現を抑制し、ヒト破骨細胞形成を直接的に抑制する事を示し、ドパミン受容体シグナルが破骨細胞形成系へ直接的に作用し、骨代謝に重要な役割を担っていることが示された。
|