ホスホリパーゼ C (PLC) -β3を欠損した線維芽細胞におけるペリオスチン産生の亢進のメカニズムを検討し、PLC-β3を用いたアトピー性皮膚炎の治療薬の基礎的検討を行った。PLC-β3欠損線維芽細胞では、ペリオスチン産生を促すIL-13刺激によるStat5およびStat6の活性化レベルの上昇を認めた。PLC-β3断片とSHP-1の結合蛋白を線維芽細胞に取り込ませることにより、これらStat5とStat6の活性化を抑制することに成功し、SHP-1-PLC-β3-Stat5 (SPS)複合体を標的とするアトピー性皮膚炎の新たな治療法の開発に応用が期待される。
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