リポソームを用いた細胞傷害性T細胞誘導型ワクチンの開発を行った。成果としてワクチンの候補を1つ、またワクチンの評価方法として新しい細胞傷害性T細胞の測定法を確立した。 ワクチン候補としてC型肝炎ウイルス由来ペプチドをリポソーム表面に結合しマウスに免役すると、非常に高い細胞傷害性T細胞活性を誘導し、そのマーカーであるCD107aやIFN-gammaの産生が顕著に見られ、チャレンジ実験ではウイルスを完全に排除することができた。新しい測定法は従来の放射性同位元素を用いない方法で、非常に感度が高く、被曝の恐れがなく、マルチパラメータを測定できる方法であり、臨床応用に期待できることが示唆された。
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