世界的感染拡大を契機にCryptococcus gattii (C. gattii) 感染症が注目されているが、本感染症に関する知見は乏しく、本研究ではC. gattii感染症の病原機構解明ならびに臨床応用への基盤形成を目的とした。 各種解析の結果、高病原性C. gattii株接種マウス肺では生体防御反応がほとんど惹起されておらずIFNγやCD4陽性リンパ球の関与も限定的であるが、樹状細胞ワクチンで一定の治療効果が得られることが判明した。さらに、DNAマイクロアレイ法により、病原性に関与し得る遺伝子も抽出し得た。得られた成果は本感染症の病原機構解明ならびに臨床応用への基盤形成に貢献し得る。
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