研究実績の概要 |
【方法】2014年度学校心臓検診受診者7,540名(小学1年 男1,594名/女1,506名、小学4年 男1,117名/女927名、中学1年 男1,242名/1,154名)を対象とし、1次検診で施行した省略4誘導心電図(I, aVF, V1, V6)を評価した。心電図上J点からST部分について、0.1mV以上の上昇を早期再分極陽性と定義し、所見陽性者の年齢、性別、各誘導で検出される頻度を検討した。省略4誘導では連続2誘導の評価ができないため、一つの誘導のみで評価した。【結果】学年・性別ごとの早期再分極所見の頻度は、小学1年生 5.26%(男5.83%/女 4.65%)、小学4年生 6.36%(男 6.80%/女 5.83%)、中学1年生 10.31%(男8.30%/女 5.91%)。小学1年生、小学4年生では男女では有意差はなかったが、中学1年生では有意に男児で多かった。早期再分極所見を有する例での部位ごとの頻度は、小学1年生で側壁のみ28.2%、下壁のみ45.4%、側壁・下壁26.4%、小学4年生で側壁のみ25.4%、下壁のみ42.3%、側壁・下壁32.3%、中学1年生で側壁のみ24.6%、下壁のみ39.7%、側壁・下壁38.5%であった。【結論】学年ごとに早期再分極所見の頻度は増加し、側壁・下壁での頻度が増加していた。
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