心電図で早期再分極(J波)を有する小児の突然死リスクの評価に心磁図が有効かを検討した。一般小児におけるJ波の頻度、出現パターンについて、7,540名の健常小児の心電図を用いて解析した。中学1年生の男児では12.8%でJ波を有し、年長児の男児でJ波が多い傾向があった。J波を有した91例の心磁図の解析では、Brugada症候群のJ波は電流アロー図で特徴的な所見がみられた。他の症例では、J波を立体的な電流ベクトルとしてとらえることができたが、一貫した傾向を見出すことができなかった。今回の検討で突然死の予測には心磁図の有用性は示せなかったが、J波の詳細な検討に心磁図が有用である可能性が示された。
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