本研究では円錐動脈幹異常の孤発例計53例(総動脈幹症3例、ファロー四徴症31例、完全大血管転位症21例)、および兄弟でファロー四徴症を含む先天性心疾患を発症した2家系についてエクソーム解析を施行した。家系1のエクソーム解析では、アラジール症候群に関して既報のJAG1遺伝子変異を認めた。無症状の母にも同様の遺伝子変異を認め同変異の浸透率が低いことが示唆された。家系2の解析では、6つの候補遺伝子が同定され、この内ファロー四徴症との関係が指摘されている22q11.2領域にあるLZTR1という遺伝子に関してゼブラフィッシュを用いた心臓発生に関する機能解析を行っている。
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