IL-21発現ベクターをクローニングし蛋白分泌型と膜結合型の2種類のIL-21遺伝子導入ベクターを作成した。NK細胞への遺伝子導入効率は平均90%以上であった。K562細胞とNK細胞を4時間共培養する系でMockに対しIL21導入NK細胞は約2倍の殺細胞効果を認めた。72時間共培養の系でさらに差を認めた。Jurkatに対しても抗腫瘍効果に差異を認めた。IL-21発現量増加と、パーフォリン/グランザイムBの高発現を確認した。IL21遺伝子導入NK細胞の寿命の延長は認めなかった。膜結合型と分泌型とで殺細胞効果に差はなかったが、膜結合型ではサイトカインによる毒性軽減の手段となりうる。
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