家族性血小板減少症(以下FPD)と濃厚な白血病の家族歴を有し、11歳でT細胞性急性リンパ性白血病を発症した症例において、次世代シーケンサーを用いた全エクソンシーケンス解析を行った。FPDと白血病の背景因子となった可能性がある遺伝子変異として、SNPが785遺伝子、indelが15遺伝子に認められた。既報のFPDの原因遺伝子であるRUNX1遺伝子の直接的な異常は同定されなかったものの、過剰発現により同遺伝子を抑制すると報告されているSETBP1遺伝子にはindelが1個、SNPが2個認められた。白血病発症に直接的に関与する遺伝子変異としてSNPが150遺伝子、indelが14遺伝子に認められた。
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