小児脳腫瘍および網膜芽細胞腫にGD2が高頻度で発現していることを確認した。次に、非ウイルス遺伝子導入法であるpiggyBacトランスポゾン法を用いてGD2特異的キメラ抗原受容体を遺伝子導入したT細胞(GD2 CAR T細胞)を作製した。GD2 CAR T細胞とGD2陽性腫瘍細胞株(脳腫瘍および網膜芽細胞腫)を混合培養したところ、GD2 CAR非導入T細胞に比べて明らかに腫瘍細胞数が減少し、抗腫瘍効果が示された。抗腫瘍効果を高めるために、ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬であるボリノスタットを併用したところGD2 CAR T細胞の抗腫瘍効果は高まった。
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