研究実績の概要 |
接合菌に対する養子免疫療法の開発にあたり、代表的な糸状菌真菌であるアスペルギルスを用いた真菌特異的T細胞の樹立を試みた。 <樹状細胞DCの樹立>健常者血液を採取し、2-3×106個の末梢血単核球(PBMNC)をDC mediumにて37度にて2-4時間培養後、非接着細胞を3回DC mediumにて洗浄にて除去した接着細胞を回収した。GM-CSF 10 ng/ml、IL-4 10ng/ml添加DC mediumにて培養を行い、day2再度同様のサイトカイン添加培地を加えアスペルギルス溶菌液とコントロール液を添加し培養を継続した。day5 GM-CSF 10ng/ml, IL-4 10ng/ml, IL-6 10ng/ml, TNF-α 10ng/ml, IL-1β10 ng/mlを加えたDC mediumにて半量の液替えを行い、day6に成熟DCを回収した。 <特異的T細胞の樹立>同一健常者からPBMNCを採取し、PBMNC2×106に対して作製したDC 1×105を加えた。IL-4 10 ng/ml, IL-7 10ng/ml添加した。(day0)。Day9にIL-4 10gng/ml, IL-7 10ng/ml添加し、培養T細胞1×106に対して再度 DCを加えた。Day13にIL-15 10 ng/ml加えた。Day17、アスペルギルス溶菌液+/-(Ag+/-)で比較検討した。 <結果>day9での細胞数はAg+;2.45±1.41, A-; 1.65±1.01、Day17ではAg;+ 4.32, Ag;- 1.0であった。Day17で解析したlysate刺激によるElisopot assayでは刺激による背景の陰影が増強してしまい判定が不能であった。 <考察>DC pulse2回でのT細胞増殖は優位に抗原刺激したDCで優位であったが、抗原特異的T細胞の評価はElispot assayでは困難であった。
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