ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群(SRNS)の責任遺伝子として45遺伝子がすでに報告されている。海外からの報告ではSRNS患者の約30%において、何らかの遺伝子異常を有し、その場合、各種免疫抑制療法に抵抗性で腎不全へと至る一方、腎移植後のSRNSの再発を認めないことを特徴とすることが報告されている。私たちは次世代シークエンサーを用いた既知の45遺伝子の網羅的診断体制を確立した。その結果これまで63家系の新規SRNS患者の解析を施行し、28%に遺伝子異常を同定し、全例で各種治療抵抗性であることを見いだした。今後、さらに日本人SRND患者の病態を明らかとしていく。
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