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2014 年度 実施状況報告書

高IgE症候群に対する骨髄移植療法の基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 26860807
研究機関徳島大学

研究代表者

齋藤 雅子  徳島大学, 疾患プロテオゲノム研究センター, 特別研究員(PD) (00723892)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードSTAT3 / 高IgE血症 / 高IgE症候群
研究実績の概要

高IgE症候群における病態発症メカニズムを解明するために、高IgE症候群のモデルマウス(STAT3-DNマウス)を作製した。これまでの検討で、このマウスでは、①高IgE血症、②アトピー性皮膚炎増悪、③黄色ブドウ球菌に対する易感染性、④骨異常などのヒトの高IgE症候群と同様の症状を呈することが明らかになっている。そこで、今年度は、STAT3-DNマウスに野生型マウスの骨髄細胞を移植することで、STAT3-DNの高IgE血症が改善するかどうかを検討し、本症候群に対する骨髄移植の有用性を詳細に評価した。また野生型マウスにSTAT3-DNマウスの骨髄を移植することでSTAT3-DNマウスでみられる高IgE血症を発症するかどうかを検討し、高IgE血症を引き起こす原因細胞が血球由来であるのか、それとも非血球由来であるかを検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで、高IgE症候群の高IgE血症発症メカニズムは全く明らかとなっていなかった。しかしながら我々は、ヒトの高IgE症候群と同様に高IgE血症を発症するSTAT3-DNマウスを用いて、骨髄キメラを作製することで、骨髄移植の有用性を検討できる。今年度は、モデルマウスをX線照射により前処置を行い、野生型マウスの骨髄細胞を移植した骨髄キメラを作製し、移植後の高IgE血症が評価できるかの検討をすることができた。

今後の研究の推進方策

本症候群に対する骨髄移植の有用性を詳細に評価するために、今年度と同様に
骨髄キメラを作製し、アトピー性皮膚炎に対する骨髄移植の効果の検討を行う。
具体的には、骨髄移植により血球系細胞のみを野生型にすることでこの皮膚炎の増悪が改善するかどうかを検討する。また、黄色ブドウ球菌への易感染性に対する骨髄移植の効果の検討として、骨髄移植による黄色ブドウ球菌感染症に対する治療効果と、血球系細胞または非血球系細胞のどちらにSTAT3-DNが発現しているときに、黄色ブドウ球菌に対して易感染性になるかを検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

引き続き、本症候群に対する骨髄移植の有用性を詳細に評価するために、様々な骨髄キメラを作製・維持・検討するため。

次年度使用額の使用計画

本症に対する骨髄移植の有用性を詳細に評価するために、STAT3-DNマウスに野生型マウスの骨髄細胞を移植した骨髄キメラⅠ、野生型マウスに野生型マウスの骨髄細胞を移植した骨髄キメラⅡ、STAT3-DNマウスにSTAT3-DNマウスの骨髄細胞を移植した骨髄キメラⅢ、野生型マウスにSTAT3-DNマウスの骨髄細胞を移植した骨髄キメラⅣをそれぞれ作製し、各骨髄キメラでの病態の有無を観察しSTAT3-DNマウスに由来する病態をを引き起こす原因細胞が血球由来であるのか、それとも非血球由来であるかを明らかとする。

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公開日: 2016-06-01  

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