高IgE症候群患者の特徴である黄色ブドウ球菌に対する易感染性の原因を解明する為に、高IgE症候群モデルマウスを作製した。このマウスを解析したところ、野生型マウスに比べて黄色ブドウ球菌接種部位での好中球遊走因子の産生低下と、それに伴う好中球浸潤数の減少が観察されるとともに、CD3+TCRγδ+細胞とCD3+CD4+細胞からのIL-17A産生低下が見られた。黄色ブドウ球菌に対する感染防御に好中球ならびにIL-17Aが重要な役割を果たしていることから、これらのことが高IgE症候群患者での黄色ブドウ球菌に対する易感染性に関与している可能性が考えられる。
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