アレルゲン免疫療法はスギ花粉症の自然暦を変えうる現段階で唯一の治療法であるが、最近、従来の皮下免疫療法に比べて痛みによる苦痛が少ないスギ舌下免疫療法が開発された。その免疫学的作用機序は十分に明らかでなく、特異的T細胞がその中心的役割を担うと考えられるが、細胞数が少ないことが一因で技術的に解析が困難である。今回、活性化マーカーCD154とマルチカラーフローサイトメトリーを組み合わせた新しい解析手法を用いることで、舌下免疫療法におけるその関与を明らかにした。スギ花粉の自然暴露で血液中のスギ特異的IL-5産生細胞、IL-4産生細胞数が増加したが、舌下免疫療法はその増加を抑制した。
|