我々は、T-ALLの中で、予後不良な一群であるETP-ALLにおいて、転写因子のMEF2Cの発現が高値であることを見出した。MEF2CはBCL2によるアポトーシス抑制作用を増強するため、BCL2阻害剤がETP-ALLの薬剤耐性の克服に寄与するか検討した。 BCL2阻害剤であるABT-737は、MEF2C高発現のヒトT-ALL細胞株(LOUCY)、およびMEF2C強制発現BaF3細胞株のPSL感受性を増強することが明らかとなった。 また、ステロイド抵抗性を示す、ETP-ALL患者の白血病細胞とストローマ細胞株(MS5)を用いた、共培養系を用いた検討でも、ステロイド感受性を改善することを明らかにした。
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