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2014 年度 実施状況報告書

視線計測を用いた極早産児における社会的認知機能の発達的変化に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 26860824
研究機関順天堂大学

研究代表者

細澤 麻里子  順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (70646207)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード早産児 / 社会的認知機能 / 自閉症スペクトラム障害 / 視線計測 / 発達障害
研究実績の概要

本研究では、極早産児における社会的認知機能を視線計測を用いて経時的に評価し、その特性や発達的変化を明らかにし効果的な支援方法を検討することを目的としている。初年度は、予備調査として当該期間に当院を受診した極早産児(修正1歳半~9歳)46名を対象に視線計測および認知機能検査、行動情緒評価を行い定型発達児および自閉症スペクトラム障害を有する児との比較を行った。また刺激および定型発達群および自閉症スペクトラム障害群のデータは先行研究の結果を利用した。
1)多次元尺度法による解析では、極早産児は群内差が大きく、定型発達児と自閉症スペクトラム障害を有する児の両群に重なり広く分布した。2)1)における中央値からの距離を利用したクラスター解析により、極早産児は、社会的シーンの見方によって二群に判別することができた(VPhighriskとVPlowrisk)。VPhighriskは、VPlowriskおよび定型発達群と有意差がみられた。3)全編を通した顔への注視率も定型発達群・VPlowriskと自閉症スペクトラム障害群・VPhighrisk群との間に有意差を認めた。以上より、極早産児の社会的シーンの見方は一様ではなく、本解析方法により、定型発達群に近い見方を呈するVPlowrisk群と自閉症スペクトラム障害群に近い見方を呈するVPhigrisk群の2群にわかれることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度は、当該期間に外来を受診した極早産児の初回計測を行い、概ね予定通りの被験者を対象に、予備調査を行うことができた。

今後の研究の推進方策

次年度以降は、以下を課題とする。
1)同一被験者における経時的測定を行い、発達的変化を検討する。
2)測定結果と認知機能や他の行動情緒評価との関連を検討する。
3)測定結果と周産期因子との関連を検討する。

次年度使用額が生じた理由

発達検査器具や視線計測の機械は以前より使用していたものが、使用可能であったため予算を繰り越すこととなった。しかし、検査器具や機械(ハードディスク)は消耗品であり、次年度以降も機器の状況によっては買い替えが必要となる。

次年度使用額の使用計画

実験に用いるハードディスクの買い替え(消耗に伴う劣化のため)や、解析ソフトの保守更新、発達検査用具の購入などに用いる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Atypical social perception in highrisk very preterm children2015

    • 著者名/発表者名
      Mariko Hosozawa, Akio Nakamura, Ena Hirai, Kyoko Hatta, Yoshiko Koike, Kana Ikejiri, Kumiko Kato, Satomi Mitomo, Nao Oikawa, Tomohiro Iwasaki, Naomi Yoshikawa, Kyoko Tanaka, Toshiaki Shimizu
    • 学会等名
      11th Asian Society of Pediatric Research
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2015-04-16
  • [学会発表] 早産児における自閉症スペクトラム障害と修正18ヵ月までの体格の変化2014

    • 著者名/発表者名
      池尻 佳奈, 細澤 麻里子, 八田 京子, 加藤 久美子, 平井 恵奈, 三友 聡美, 及川 奈央, 岩崎 友弘, 吉川 尚美, 久田 研, 東海林 宏道, 田中 恭子, 清水 俊明
    • 学会等名
      第59回未熟児新生児学会
    • 発表場所
      愛媛
    • 年月日
      2014-10-11
  • [学会発表] 極早産児および自閉症スペクトラム障害を有する児における視線計測を用いた社会的認知機能の比較2014

    • 著者名/発表者名
      細澤麻里子、池尻佳奈、及川奈央、田中恭子、清水俊明
    • 学会等名
      第111回日本小児精神神経学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-06-13

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公開日: 2016-06-01  

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