ヒト胎盤循環を模した体外式補助循環 (ポンプレス人工胎盤) システムを開発し,妊娠90- 100日 (ヒト妊娠24-27週相当) のヒツジ胎仔を3日間安全に呼吸循環管理できるかどうかを調べた (n=12).4例が左心後負荷不整合に対してPDE III阻害剤による治療を必要とし,この4例中2例に脳出血と脳白質損傷が認められた.低炭酸ガス血症に関連した脳白質損傷が2例に認められた.人工羊水の細菌汚染に関連した敗血症性ショックによる脳浮腫が1例に認められた.ポンプレス人工胎盤システムを成育限界児に応用する上では,左心後負荷不整合,低炭酸ガス血症,細菌感染に対する対策が急務と考えられた.
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