研究課題
本研究は英国にて研究活動を6年余り行った研究代表者が帰国後に手掛けた初めてのプロジェクトであり、1) マウスを用いた新生児慢性肺疾患 (CLD)モデル確立、2) 急性期における炎症細胞の動態解析、3) 急性期以降における感染症・気道過敏症モデルの解析を目的として開始された。平成26年度は研究代表者の実験室環境と協力体制確立が主な目標であった。a) マウス・ラットの呼吸循環動態モニタリングのセッティング (肺高血圧モデルを用いた共同研究)、b)本学実験施設における高・低酸素チャンバーのセットアップ、c) 妊娠ラットに対する毒素暴露によるCLDモデルを用いた実験を施行した (共同研究)。平成27年度は研究代表者の部署異動に伴い実験環境の再整備を行った。加えて、d) 細胞外小胞測定などの新しい手法を学び、解析に活用するための国際共同研究を立ち上げた (Great Britain Sasakawa FoundationによるButterfield awardに選出)、e) 国立成育医療研究センター病院・研究所、都立小児総合医療センターという国内有数の小児医療・研究機関との研究アライアンスをセットアップした。平成28年度は2名の大学院生を迎え入れ、研究チームを拡大。f) 高酸素チャンバーを用いたマウスCLDモデル確立、g) FACSを用いたヒト血液もしくは内皮細胞における炎症関連の活性化状態の解析技術確立、h) マウスCLDモデルにおける炎症関連活性化状態の解析を行った。まとめると、3年間における本研究の成果として、当初計画された1)、2)に関しては予定通りの目標を達成、3)に関しては時間的制約もあって充分に達成できなかったが、多くの国内・国際多施設共同研究体制と新たなプロジェクトの創出に加え、外部資金獲得に向けた基盤を形成し、今後の更なる発展へのシーズも産み出して完了した。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
Thorax
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1136/ thoraxjnl-2016-208977
Frontiers in Immunology
巻: 8 ページ: -
10.3389/fimmu.2017.00128
救急・集中治療 多臓器不全 -その常識は正しいか?-
http://reins.tmd.ac.jp/html/100009240_ja.html