研究課題/領域番号 |
26860938
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
千葉 悠平 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (50722500)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | NMDA受容体 / NMDA受容体脳炎 / 器質性精神疾患 / 精神免疫学 / 自己免疫性精神疾患 |
研究実績の概要 |
H28年度は、対象患者の血清および髄液から採取した、抗NMDA受容体抗体の抗体価と、臨床症状の検討を行った。結果を、シンポジウム「自己免疫と精神疾患」にて、「橋本脳症とNeuropsychiatric SLEにおける、精神免疫学的側面について」(日本精神神経学会2016年)一般髄液所見正常のNPSLE患者における、臨床的特徴と髄液抗NMDA受容体抗体NR1,NR2抗体との関連についての調査(日本精神神経学会2016年)NPSLEにおける抗ds-DNA抗体と抗NR1, NR2抗体、精神症状の関係の検討(日本神経免疫学会2016年)で報告している。現在、結果をさらに解析中であり、査読付き国際学術誌への投稿を予定している。 本研究中に遭遇した、難治性精神疾患患者については、①Neuropsychiatric Manifestations After HPV Vaccination: 4 Case Series,②Two cases of Subclinical Cushing's syndrome presenting catatonia ③A patient with probable DLB and positive autoantibodies against anti-NH(2)-terminal of α-enolase.として、それぞれ国際学会で報告を行った。 また、H29年6月に名古屋で行われる、第113回精神神経学会学術総会において、シンポジウム「自己抗体と精神症状」で、申請者がシンポジストとして発表することが決定している。これらの発表は、難治性精神疾患患者に対するNMDA受容体抗体測定の重要性を喚起し、精神疾患の自己免疫機序の解明と治療法の開発にとって、意義のある発表であると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
H28年度は、抗体測定患者数は増えなかった。患者データの解析を開始したが、いくつかの項目で、抗体測定患者の臨床症状についての情報収集を増やす必要性が生じ、予想以上の作業量であり、進行に若干の遅延を生じている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、結果をまとめているところであり、論文の作成、投稿、出版に集中する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究のまとめに遅延が生じたため、論文の作成、投稿、出版にかかる費用が未使用であり当該年度の使用額が予算に満たなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
現在、論文の作成、投稿、出版準備中であり、論文作成に関しての英文校正、投稿費用等に残額を使用する予定である。
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