本研究では、抗NMDA受容体抗体が、精神症状、認知機能の出現に関連する可能性について検討するために、難治性精神疾患患者の中で抗NMDA受容体抗体を有する者について調査を行った。結果は、ケースシリーズとしてステロイドパルス療法の効果を認めた症例とレビー小体型認知症の特徴を有する症例を報告した。また、難治性精神疾患患者の認知機能と抗NMDA受容体抗体価の関係を明らかにした。これらの結果から、精神疾患患者の中で免疫学的異常を有する者の存在が示唆され、今後免疫異常を持つ精神疾患の治療について免疫療法の適応の可能性を示唆する成果を得ることができた。
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