我々は、日本人という生物学的・社会的に均一な集団のみの統合失調症患者を対象とした抗精神病薬の効果及び安全性に関するマルチプルネットワークメタ解析を行った。その結果は、全人種の統合失調症を対象とした既報のマルチプルネットワークメタ解(Leucht et al 2013, Lancet)と比較して、大きな違いはないことが判明した。 また、日本やアジアでのみ市場されている抗精神病薬の各アウトカムにおける位置づけを明確にした。更に、各ガイドラインで推奨されている、「副作用のリスクの観点から薬剤選択のshared decision makingを行うと良いであろう」ことも、我々の結果は支持した。
|