放射線治療において既に商品化されている固形のスペーサーもあるが、手術操作にて差し込むものでは感染や適切な部位に差し込むことの困難さがある。そこでCTガイド下で差し込むことができ、かつ体内で緩徐に自然吸収されるスペーサーの開発をおこなうこととした。 我々は血管内治療で使用されているゼラチン (RM-100HS、ゼライス株式会社)に注目し、動物実験にてその安定性と安全性を検討した。マウスの背部に0.3ccを皮下へ注入し、CTにてその安定性を検討するとともに組織反応を検討した。投与後24時間で112±31%と膨張し、その後3週間は安定し、35日目以降に急激に吸収された。明らかな毒性は認められなかった。
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