本研究は、放射線と celecoxib (CXB) の併用療法の効果の根拠を見出すため、マウス扁平上皮癌細胞SCC7のマウス大腿部皮下移植モデルを用いて治療効果を検討し、そのメカニズムを検証する事を目的とした。 結果、CXBとX線の併用は、それぞれの単独治療群と比較し、強い腫瘍増殖抑制作用を示した。そして、そのメカニズムに、強いERストレスの惹起に伴う免疫賦活関連タンパクcalreticulinの発現上昇が関与する事を確認した。 本研究ではマウスへの重篤な副作用も無く、有効な治療効果を確認した。この事は、X線とCXB投与の併用が癌治療における新しい免疫賦活療法として提示出来る可能性を示唆している。
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