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2014 年度 実施状況報告書

重粒子線照射に対する細胞応答反応におけるセラミドの関与の解析

研究課題

研究課題/領域番号 26860977
研究機関群馬大学

研究代表者

河村 英将  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80431716)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードバイスタンダー効果
研究実績の概要

研究計画に従い、まず、哺乳動物細胞でバイスタンダー効果を解析するため、HTB-94(ヒト軟骨肉腫由来細胞株)、AG01522(初代ヒト線維芽細胞)においてバイスタンダー効果を確認する系の確立を試みた。まず、バイスタンダー効果における遺伝的不安定性の評価のため、照射された細胞と共培養した照射されていない細胞、すなわちバイスタンダー細胞のAG01522においてMicronuclei法による評価を行い、Micronuclei保有細胞の割合の増加を認めバイスタンダー効果を確認した。さらに、バイスタンダー細胞のDNA損傷の評価のため、53BP1の免疫蛍光染色による解析を行った。AG01522においてバイスタンダー細胞における53BP1のfociの増加を蛍光顕微鏡下の目視による半定量的な手法で確認しバイスタンダー効果を確認できた。これをさらに定量的に評価するため、染色条件の最適化のための種々の固定、染色条件の設定、撮影した画像を画像解析ソフトMetaMorphで解析するための画像の撮影条件の設定や、閾値など解析に用いるパラメータの条件設定を行った。これにより、今後バイスタンダー効果の評価が定量的かつ効率的に行うことが可能になると考えられる。さらに、セラミドやセラミド代謝に関わるタンパクの阻害剤等の薬剤投与下におけるバイスタンダー効果の変化を解析するため薬剤濃度やその投与タイミングについて検討を開始した。
さらに当該分野の最新の知見を得るため、学会等に参加し情報収集を図った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

哺乳動物細胞における系の確立自体は順調に進行しているが、53BP1の染色や画像解析条件の設定に時間を要した。このため、セラミドの細胞内濃度の変化に関する検討が若干遅れている。

今後の研究の推進方策

哺乳動物細胞におけるバイスタンダー効果の評価の系は確立し、かつ想定以上に効率的な評価が可能になっていると考えられ、次年度はセラミドの細胞内濃度を変化させた状態でのバイスタンダー効果の変化の検討等、実施計画通りに推進していく。

次年度使用額が生じた理由

バイスタンダー効果の確認のための条件設定に時間を要し、細胞内セラミド濃度の変化を検討するために要する薬剤等の使用量が想定よりも少なかったため。

次年度使用額の使用計画

バイスタンダー効果の評価に関しては効率的に行えるようになったため、次年度は今年度に使用予定であったセラミドの細胞内濃度を変更するための薬剤等の購入が必要となる。

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公開日: 2016-06-01  

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