研究課題
全身疾患IgG4関連疾患に対してCT,MRI,FDG-PET等の画像検査を用いて各症例における初発時の病変の臓器分布、再発形態、悪性腫瘍や脳動脈瘤の合併の有無、頻度を評価し、血清診断マーカーである血清IgG4,IgG値、初発時症状やステロイド治療などの臨床情報を加味し、全身疾患としてのIgG4関連疾患の全体像を明らかにし、病態を解明することを目的に研究を行った。1.平成27年度は平成26年度作成したIgG4関連疾患確定診断症例200例のデータベースに基づいてステロイド治療の有無や漸減方法、初発時や経過中の血清IgG4値などの血清マーカー、初発時および再発前後の画像解析を行い、再発や増悪のリスクファクターの解析を行った。2.また個々の症例の画像解析過程において病理所見の得られた症例では画像病理比較による個々の罹患臓器の画像解析を行うことで各臓器病変の画像所見を明らかにした。平成26,27年度の2年間にわたる本研究においてIgG4関連疾患を全身疾患として捉え、罹患好発臓器や再発形態、血清IgG4値の診断マーカーとしての有用性、悪性腫瘍等の偶発症の合併率を多数症例を画像検査を中心に臨床情報と併せて解析することにより明らかにし、世界に先駆けて論文報告することが出来た。またその過程において画像病理の対比により各臓器病変の画像所見をより明確にし、特に後腹膜線維症として報告されている症例が罹患臓器により不均一な集団であることを見いだし、腎盂、動脈など罹患臓器ごとに臨床情報と併せて解析することによりIgG4関連後腹膜線維症の概念をより明確に定義することができた。この過程において関連学会において教育講演、シンポジウム等で発表を行い、和文雑誌にも関連項目の執筆を行った。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件)
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