研究課題
①輸送にSystem Nの関与が示唆されたL-ヒスチジンを母体とする放射性ヨウ素標識体の生成に取り組んだ。標識にはクロラミン-T法を用い、反応時間、サンプル濃度、分離精製法などの各種条件を詳細に検討した。その結果、60~80%の標識率、および98.6%以上の放射化学的純度の125I-iodo-L-Histidine(125I-L-IH)の精製に成功した。②動物実験の予備検討を行った。SPECTにてイメージングを行う際に必要となる投与放射能量や撮像時間などの条件設定を検討した。今後は精製した125I-L-IHの化学的安定性や、代謝安定性、輸送に関与するトランスポーターなどを詳細に検証する予定である。
2: おおむね順調に進展している
癌関連アミノ酸トランスポーターであるsystem Nに親和性を有するヒスチジンを母体とした化合物の合成に成功した。この化合物のsystem Nに対する親和性等の検証は現在進行中であるが、問題となる遅延は生じていない。
125I-L-IHの輸送機序の検討をはじめ、化学的安定性、代謝安定性などの特性を検証し、system Nをターゲットとする診断用放射性医薬品としての可能性を明らかにする。
前年度同様、学会のための出張費は所属研究室の分担金によって支払われたため、本助成金を旅費に使用する必要がなかった。
研究に使用しているコンピュータのうち1台が不調のため、修理費もしくは新規購入費に充てることを検討している。また、新調すべき薬品が当初の予定より多くなったので、そのための費用とする予定である。
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巻: - ページ: -
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