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2014 年度 実施状況報告書

逐次近似法を用いた腹部CT低線量撮影における適切な線量の検討

研究課題

研究課題/領域番号 26860995
研究機関大阪医科大学

研究代表者

中本 篤  大阪医科大学, 医学部, 助教 (20625199)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードCT / 放射線被曝 / 逐次近似画像再構成 / 低線量CT
研究実績の概要

本研究の目的は、逐次近似画像再構成法(Iterative Reconstruction; IR)を用いることで、従来の線量及び画像再構成法(Filtered Back Projection; FBP)を用いて撮影した画像と比較して診断能を低下させない範囲でどの程度までCTの被曝を低減できるかを検討し、腹部における適切な低線量CTの撮影条件を確立することである。
平成26年度は病変評価用ファントム作成のための予備実験として、模擬肝臓および模擬病変の作成を行った。本研究は肝臓に生じる腫瘍性病変の検出能について検討することを想定しており、実際の人体の肝臓および病変のCT値に近いファントムを作成する必要がある。そこで、希釈造影剤の濃度を変えて様々なファントムを作成し、CT装置で撮影を行った上で、得られた画像を解析してCT値の計測を行った。造影多時相CTの動脈相あるいは門脈相における肝実質の濃度に相当するCT値や、多血性あるいは乏血性の肝腫瘍に相当するCT値のファントムが得られるような造影剤濃度について検討を行った。また、低線量撮影時のノイズの量についても検討を行い、実際に病変評価用ファントムを撮影する線量の範囲について検討を行った。
次年度はこの検討の結果を元にして、適切な濃度で作成した模擬肝臓および模擬病変を用いて病変評価用ファントムを複数作成し、様々な線量で撮影した上で、病変の診断能を評価して、適切な撮影条件について検討を行っている予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

病変の診断能を適切に評価するためには径1cm以下の模擬病変を複数作成し、それらを肝臓ファントム内にランダムに配置する必要があるが、以下の問題点があり、対応策を検討中である。
1. 小さな球形の模擬病変を作ることが技術的にやや難しい
2. 肝臓ファントム内に後から模擬病変を配置することができないため、模擬病変を配置しながら効率的に肝臓ファントムを作成する方法を模索する必要がある

今後の研究の推進方策

現状の問題点について対策を行い、病変評価用のファントムが作成を試みる。複数のファントムを作成し、それらを様々な線量で撮影した上で、診断能の評価を行い、適切な線量を検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

国内学会における情報収集・調査用に旅費を計上していたが、該当する国内学会への参加を行わなかったため。

次年度使用額の使用計画

ファントム作成用の材料費、データ保存用媒体、論文の英文校正・別刷代等に使用する予定である。

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公開日: 2016-06-01  

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