肝腫瘍に対する放射線治療の線量評価に機能画像を用い、肝臓の形態に加えて機能を加味した線量評価を行った。30-40Gy/5分割の肝細胞癌定位放射線治療で、99mTc-GSA SPECT/CT画像を用いた線量機能ヒストグラムと従来法である線量体積ヒストグラムを比較した。治療歴が多い症例は両者のパラメーターに有意な差が認められた。また、45Gy/15分割の肝細胞癌原体放射線治療で、Gd-EOB-DTPA造影MRの肝細胞相画像にて増強不良域を来す域値線量を求めた。閾値線量の中央値は約35Gyであった。本研究で得られた知見は、放射線肝障害の正確な予測法の確立に寄与するものと考えられた。
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