短寿命PET核種である炭素11を用いた腫瘍細胞浸透オリゴペプチドへの標識反応を試み、以下の結果が得られた。(1) Cys塩酸塩を用いた炭素11ホルムアルデヒドによるピクテスペングラー反応を検討したところ反応が進行し、[2- 11C]チオプロリンを得た。(2) TrpをN末端側に導入した腫瘍細胞浸透オリゴペプチドと炭素11ホルムアルデヒドの反応を手合成で検討し中程度の転換率で得ることに成功した。さらに遠隔合成装置を用いた合成検討を行ったところ、合成時間の平均が35分、合成終了時の収率が4.2 ± 3.2% (n=3)、比放射能が75.7 ± 12.3 GBq/umolであった。
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