リポソームは網内系組織(肝臓・脾臓)に非特異的に集積するため、リポソームの内部に封入される放射性核種(RI)-リガンド錯体の性質に着目し、正常組織への非特異的集積の低減を可能にする新規リガンドの作製を試みた。複数のRI封入リポソームを腫瘍皮下移植マウスに投与した結果、網内系クリアランスには、リポソームの分解が重要因子であり、これをもとに診断・治療に必要なRI集積の増減目標の設定を進めている。また新規リガンドを作製し、上記確立した動物モデル、解析方法を用いて有用性を検討している。さらに、RI封入リポソームはリポソーム化抗がん剤の薬効予測のバイオマーカーとして応用できることが示唆された。
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