研究課題/領域番号 |
26861039
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
明石 義正 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50709722)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 内視鏡外科 / 手術ナビゲーション / 3D-CT / タッチレスインターフェース / アノテーション |
研究実績の概要 |
[内容] 可変3D画像ナビゲーションのプロトタイプとして3D画像解析ワークステーション(SYNAPSE VINCENT)により胃癌、肝臓癌患者のCT画像から3D画像を作成し、その画像を手術現場においてタッチレスインタフェースによって滅菌術衣・滅菌手袋を着用した執刀医が術中に自在に操作可能であることを実証した。現在肝臓手術領域において術中3D画像ナビゲーションの有効性を臨床試験において検証開始している。また、タッチレスインタフェースにより腹腔鏡手術映像に注釈(アノテーション)を表示できるソフトを共同研究企業(ネクステッジテクノロジー)と開発し、実際の操作性を複数回検証、改良した後に、実際の手術中にこれを操作し、手術補助映像として使用することが可能となった。 [意義] 3D画像操作がタッチレスで可能になったことにより、滅菌環境で手術を行っている執刀医本人が操作できる意義は大きい。これまでは、術者が一度滅菌環境から出る他に、自身で操作することは不可能であり、術野外に操作を補助する人員を配置することで代替していたが、人的余裕が必要であること、必ずしも執刀医の意思通りに操作できないことが問題となっていた。また、腹腔鏡手術の補助画像としてアノテーションを表示する機能は、特に執刀経験が浅い若手医師の教育ツールとして非常に有効で、腹腔鏡手術による合併症の回避にも有効であることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H26年度に予定していた「3D画像のタッチレスインタフェースによる操作」、「鏡視下タッチレスアノテーションソフトの開発」を施行した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の展開 従来型のワークステーションにて作成して術中使用してきた3D画像を、本学の産学連携プロジェクトで開発し、肝臓領域で先行して行ってきた「可変3D画像」を胃癌、大腸癌手術領域へと応用する。また、鏡視下アノテーションシステムをさらにストレスフリーで使用できるシステムとするため手を使わずに顔や頭に装着したウェアラブル端末で操作できるように開発する。
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次年度使用額が生じた理由 |
タッチレスアノテーションシステム構築に用いる付属品費用が想定よりも安価に入手することが可能であったため。
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次年度使用額の使用計画 |
ウェアラブル端末の導入やシステム改良にかかる経費に使用する。
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