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2014 年度 実績報告書

食道扁平上皮癌におけるFra-1下流遺伝子の網羅的検索

研究課題

研究課題/領域番号 26861062
研究機関千葉大学

研究代表者

豊住 武司  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (80645606)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
キーワード食道扁平上皮癌 / Fra-1 / HMGA1 / 転写因子 / 予後
研究実績の概要

Fra-1はヒト正常線維芽細胞に過剰発現させると足場非依存的増殖能を獲得すると報告される。我々は食道扁平上皮癌(ESCC)検体を用いた検討で、Fra-1高発現が独立した予後不良因子であることを報告した(Cancer.2011;118)。今回Fra-1に調節される制御遺伝子を同定し、それら遺伝子の臨床病理学的意義を検討した。
ESCC細胞株(TE10,TE11)においてsiRNA導入でFra-1をノックダウンし、遺伝子発現変化をマイクロアレイで網羅的に検索した。さらに遺伝情報学的手法であるBIOBASE upstream analysis(BIOBASE)で解析を加え、Fra-1制御遺伝子としてHMGA1(high mobility group protein AT-hook 1)を得た。
Fra-1抗体(Santa Cruz,sc-28310x)、次世代シーケンサー(illumina,MiSeq)を用いたChIP-seqにおいて、ChIPサンプルではHMGA1プロモーター領域をコードするDNA断片が多数シーケンスされたが有意差は認めなかった。ChIP-PCRではChIPサンプルにおいて、HMGA1プロモーター領域を含むprimer配列でPCRがかかることを確認し、PCR産物のアガロースゲル泳動でも同様の結果を得た。
TE10、TE11においてHMGA1発現をsiRNAでノックダウンし、増殖能、浸潤能、転移能のいずれもが抑制されることを確認した。
当科で術前未治療に手術されたESCC検体135例を用いた検討では、HMGA1高発現群の予後は有意に悪く(p=0.0017)、多変量解析においてHMGA1高発現が独立した予後不良因子であった。
Fra-1の制御遺伝子としてHMGA1を同定した。HMGA1発現はESCCの予後と深く関連し、ESCC治療に対する新たなターゲットとなり得ると考えた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] A comprehensive screening of the regulatory genes of Fra-1 in esophageal squamous cell carcinoma.2014

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Toyozumi
    • 学会等名
      The 9th international symposium on cancer research and therapy.
    • 発表場所
      東京会館 東京都 千代田区
    • 年月日
      2014-10-31 – 2014-11-01
  • [学会発表] A comprehensive screening of the Fra-1 regulatory genes in esophageal squamous cell carcinoma.2014

    • 著者名/発表者名
      豊住 武司
    • 学会等名
      第73回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜 神奈川県 横浜市
    • 年月日
      2014-09-25 – 2014-09-27
  • [学会発表] 食道扁平上皮癌におけるFra-1制御遺伝子の検索2014

    • 著者名/発表者名
      豊住 武司
    • 学会等名
      第69回日本消化器外科学会総会
    • 発表場所
      郡山市民文化センター 福島県 郡山市
    • 年月日
      2014-07-16 – 2014-07-18
  • [学会発表] 食道扁平上皮癌におけるFra-1制御遺伝子の検索2014

    • 著者名/発表者名
      豊住 武司
    • 学会等名
      第68回日本食道学会学術集会
    • 発表場所
      東京ドームホテル 東京都 文京区
    • 年月日
      2014-07-03 – 2014-07-04

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公開日: 2016-06-01  

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